メンバーから寄せられたアワードに関する記事をご紹介します。
Received WAS AWARD
無線を始めて、しばらくはDXを追いかけるということは、あまり意識はしませんでした。理由は、いくつかありますが、一つは、CQを出してもDXからは呼ばれることがない。また、DXの信号をとらえて、呼べどもパイルに勝てるほどの出力とアンテナがありませんでした。さらには、DX局のCWのスピードについていけず、SSBではコールサインを聞き取ることすらおぼつかない耳でした。それでも、50MHzでは、アジア、オセアニアを中心に、少しずつ増やすことができていました。このバンドでは、ヨーロッパを残すのみで、50MHz WACを夢見ていました。その程度でした。
転機は、やはりFT8の登場です。微弱な電波でも相手に届き、そして何より聞こえる電波(PCによる復調ですが)のコールサインの一覧が画面に次々出てきて流れていきます。FT8でのQSOを始めたのは、CQ誌にJT65の記事があり、やってみようと考えていた矢先にFT8が登場してきたことをみつけたからです。すぐに、FT8に飛びつき、運用を始めたところ、面白いように海外の局との交信が成立しました。そして、この時にLoTWとeQSLへの登録をしました。FT8の黎明期ということも手伝って、自分でCQを出せば、数回以内に海外からの呼び出しがあり、20mバンドでコンファームできた数がどんどん増えました。そのうち、この活躍した20mバンドのみ電波がアンテナに乗らなくなるトラブルに見舞われ、少し停滞しましたが、幸いコンディションの上昇でHFハイバンドでのQSOがぐんと増えました。そうこうしているうちに100エンティティーを超えて、DXCC AWARDをもらうことができました。紙カードが得られなくても、LoTWにログをアップし、相手のデータと一致するものついてはQSO成立となり、コンファームが増えました。
ある時、QSOデータを集計すると、アメリカの州の49をコンファーム出来ていることがわかりました。調べてみるとデラウェア州のみ残っていました。この時、アメリカのコールサインの仕組みがよくわからず、この州のプリフィックス番号を知らず、数の少ない1,2,3を見つけるとすぐに交信を試みて、QRZ.comで州を調べていました。しかし、なかなか行き当たりませんでした。CQ誌やネット上の記事を見ても、デラウェア州を捕まえられず、困っているという記事を目にしてきました。あと一つという段階になって1年以上が過ぎました。
このデラウェア州の局との交信は、思いがけないところで成功しました。ARRLの電信のコンテストでした。ここのところ調子のよい28MHzで相手を探しているとバンドエッジぎりぎりでCQを出している局を見つけました。そこで、自分のコールサインを打って交信を試みたところ、JE1OOV 599 DEと打ってきたのです。すかさず599 200 TUと打って返しました。最後に相手がTUと打ってきて無事にQSOが成立しました。相手が打ってきた州の記号がDEです。つまり、デラウェア州だったのです。聞きなれたDEでしたから、確実に聞きとることができました。FT8でずっと探していても見つからなかった相手が28MHzのしか もCWで交信できました。
やっと50州成立と思いきや、コンテスト後に何度もLoTWのHPを開き州の数を確認するのですが、49のままでした。こりゃ紙カードで送らなければだめかと思い始めたのですが、1週間近くたった後、50になっていることを確認できました。AA1K局に感謝です。
さっそく、ARRLのHPの申請方法を読み手続きをして、AWARD申請をしました。しかし、AWARDゲットには、まだ乗り越えねばならぬ山がありました。達成後すぐに申請(2月22日)したのですが、なかなか、賞状が届きませんでした。4月になってもまだ届かなかったので、ARRL宛にメールを出し、「まだ、賞状が届いていません。手続きで不手際があるのなら教えてほしい」と伝えました。すると、数日たって、返事がきました。「あなたの賞状は発行されています。たぶん郵便のトラブルでしょう。改めてFEDXで送ります。」とありました。以前FEDXで荷物を受け取ったときはイタリアから1週間で届いたのでそれくらいかと思っていたのですが、2週間たっても届きませんでした。しびれを切らし、4月20日過ぎに再びメールしました。「まだ手元に届いていません。荷物追跡をして調べてくれませんか」と。返事はありませんでした。届いたのは5月4日でした。届くまでほんとに長かったです。
今回頂いたWAS AWARDのクラスはMIXです。シングルバンドやシングルモードではありません。しかし、やっとの思いでもらえたAWARDです。LoTWの自分のデータを調べてみると20mや15mバンドではあと数州とQSOできるとシングルバンドで完成できることがわかりました。また、CQマガジン社のWAZ AWARDもMIXですが、40ゾーンのうちあと一つ、ゾーン35アフリカ地域の一つを残すのみとなっていました。
また、次への意欲がわいてきました。